2016年10月15日土曜日

さいたまトリエンナーレへの出演を終えて

ユン・ハンソル『Saitama Frontage』無事終演致しました〜

疲れましたよ!
お客さんはわかると思いますけど、あれは疲れる。
ダンスとかとはまた別の疲労が...

とかく終わりました!

驚いたのは、役者(クリエーション・メンバーという呼称もあったが)の台詞や導線を、役者自身に決めさせて、ユンさんはそれにラッピングするだけっていうクリエーションのやり方でした。

scscsの創作方法に近いけど、それよりさらに緩くて広い。

とても興味深かったです!
うーん、勉強になる...


さいたまトリエンナーレ、実は引き続き、捩子ぴじんさんの作品にも参加します。
2016年下半期はさいたま一色。

ではまた!


すーじん

2016年8月2日火曜日

価値観の多様性について

価値観の多様性を守りたいと思います。

「守りたい」という言葉に語弊があることは承知ですが、敢えて言います。


自分の属性に「日本国籍、日本在住」「男性」「五体満足」「ヘテロセクシャル」「高学歴」「親が医者」など、無数のマジョリティ、アッパー要素があるとして、

それを存分に享受してきたわけだけど、

不登校になった中学以降、心性はずっとマイノリティで、

成績、進学、就職、高収入などの価値観が本当に息苦しくて辛かったし、

集団生活は、ダンス・カンパニーに所属していた3年間を除いて、

小学校以来できませんでした。


そんな中、

偶々、ラッキーなことに、

「価値観の多様性」を

(ギリギリ)認める周囲の中で、

(ギリギリ)生きて来ることができました。

その時々で救いになったモノが、

「表現」「芸術」というカテゴリーの

音楽、舞台、映画、ダンス、演劇、絵画、小説、評論etc...

だったから、それを信奉して活動してきた。


参議院選挙の結果、

自民党の改憲草案、

小池百合子の当選、

が何を意味してるのか、何も知らない人を説得出来るほど勉強していないのだが、

それでも価値観の多様性が脅かされていることだけは明言できる。


そして、価値観の多様性の根拠を、

生物学でも歴史でも経済でも、

色々と求められると思うのだが、

それを担保する為に「言論・表現の自由」があるのであって、

価値観の多様性を脅かす言論、表現は真っ向から否定する。

それは「自由」を抑圧する行為ではない。

どこぞのヘイト・スピーカーが「言論の自由」を誤用してるので、

僕は真っ向から否定する。


ヘイト・スピーチ、ヘイト・クライム、ファシズム、全体主義、同調圧力、

それらをキチンと真っ向から否定しなければならない局面にきていると感じます。


自分には子供がいないけど、

次の世代にこの息苦しい価値観以外の選択肢を残すために。

これ以上、価値観の多様性を狭めない為に。

精一杯生きようと思います。


すーじん

2016年6月12日日曜日

ほどよき他者であり続けること

僕はパートナーと「まさおか式」というダンス・カンパニーをやっています。


パートナーの政岡由衣子が演出・振付で、

僕の役割は「ドラマトゥルク」と呼ばれるものです。

「ドラマトゥルク」とは何なのか?

それを探り探り、3年目を迎えます。


実際、本を読んだり、勉強会に出たりしても、

「ドラマトゥルク」は演劇での役割が強調されていて、

ダンスにおいて何ができるのか?という資料はとても少ない。


3年やってきての実感としては、

「ほどよき他者」として作家を揺さぶり続けることだと思います。

といっても、作品にとって効果的に揺さぶりを続ける為には、

当然、合意も必要で、

合意事項を作るのは作家の役割。(だと思っています)

質問や確認はしても、合意事項を作っていくことには関わりません。

いまのところは、そのように分業しています。


トップダウンという世界が多いので、なかなか想像しにくい立ち位置かもしれないけど、

リーダーには上下関係の存在しない他者が常に必要なのかもしれません。


さてさて、「まさおか式」今年は残念ながら単独公演はありません。

今年度、唯一の公演予定が来週末に迫っています。


『トンチン カカン』
作・出演 政岡由衣子
ドラマトゥルク 佐々木すーじん

6/18 19時開演
  /19 15時開演

with アグネス吉井(KEKE・白井愛咲)、藤井友美

会場 東中野RAFT
予約 2,000円 当日2,300円 学生1,000円(要学生証・要予約)

予約フォーム


是非、お立ち会いくださいませ。
よろしくお願い致します。


すーじん

2016年6月10日金曜日

水を取り替えていくこと

今日は僕の誕生日でした。

誕生日の日は梅雨のイヤな天気が多いのですが、今日は午後から晴れましたね。


今日気づいたことなのですが、

筋トレや図書館でのリサーチ、他人の作品に触れることは、

自分を「掻き混ぜている」のだと思いました。

自分の中の水の流れをよくするため。
自分の中の水を腐らせないため。
自分の中の水を取り替えるため。


それは、ちょうど社会を「掻き混ぜる」行為と入れ子になっていて、

つまり、自分が携わる「アート」は、

社会の水の流れをよくする。
社会の水を腐らせない。
社会の水を取り替える。

というような機能があるのかな、と思いました。

言い換えれば、「新たな発見がなければ生きることは堪え難く苦しい」ということ。


いまの日本の社会で「アート」がそのように機能してるかは、

甚だ疑問ですが、

そのような役割を担っているのだ、と、

自分を励ましてこの一年、

頑張っていこうと思います。


水を取り替え、気持ち新たに。



すーじん

2016年5月31日火曜日

「ツラい」稽古

今日はscscsの稽古でした。

先日まで順調だったクリエーションも、なんだか思うところがあって今日から「ツラい」ことに挑戦することにしました。

なぜなら、僕らの日常はツラいことの連続だし、

「舞台だ!じゃあお祭りだー!」と喜んでばかりもいられないからです。

こんなにメチャクチャな世の中に絡めとられながらも、
逃げ回っている自分たちのことを棚に上げて、

「僕らは仲良しだから大丈夫」って作品を作っても、何も面白く感じられない。

グループワークの難しいところ。
関係が深まってくると、ついつい安心しかけます。


今日は、それぞれの「ツラい」ことを探すことにはじまり、(まずはゴンゾばりに頬を張り合ったりしたw)そこをネチネチ質問責めして、キンキンに冷えた空気で稽古をする。

ダメージは人それぞれだけど、とりあえず、不満を言わずに今日の稽古を無事やり終えてくれたメンバーに感謝です。


でも、次はもっと「ツラい」ことを探して、挑戦し続けます。



scscs2016年度単独公演『どらみんぐremix』の詳細はコチラから

この舞台でしか観れないもの、この時しか作れないもの、いつだってこれが最後の気持ちでクリエーションをします。

是非、お立ち会いくださいませ。


すーじん